日焼け前後のレーザー脱毛照射はあり?なし?

初夏から初秋にかけて日射しが強くなるシーズンは、肌を露出する機会が多くなるシーズンでもあります。腕、二の腕、すねなどの素肌が人目に触れるようになると、今まで気づかなかったムダ毛の濃さが気になることも。

「思い切って脱毛しようか。でも、日焼けで弱った肌でレーザー脱毛は受けられるのだろうか?」そんな疑問を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

レーザー脱毛は日焼けした肌に施術しても大丈夫なのでしょうか。また、脱毛してスベスベになった肌を大胆に披露して、さっそく思い切り肌を焼いてしまっても大丈夫なのでしょうか。

サンバーンとサンタン

日焼けには、「サンバーン」と「サンタン」というふたつの症状があります。

サンバーン(sunburn)とは一種のヤケドです。皮膚が赤く炎症を起こした急性症状で、たとえば海水浴などで一気に強く肌を焼いた際、あとで肌が真っ赤になり、痛んだりほてったり、ヒリヒリしたりといった症状が典型的な例です。サンバーンになった皮膚は後日皮がめくれることがありますが、これはヤケドで死んだ細胞が新陳代謝をするために起こります。

サンタン(suntan)とは、緩やかな日焼けでメラニン色素が肌に沈着し、その程度によって肌色小麦色~濃い褐色になることです。

たとえば夏場にずっと半袖の服を着ていると、直接太陽にあたるひじから下の部分と二の腕とでくっきり肌色に違いが生じることがあります。このように、特に痛みなどの自覚症状はないものの肌色が黒くなるのがサンタンです。

日焼けとはどんな状態?

こんがりと小麦色に焼けた肌には、いかにも健康そうなイメージがあります。しかし、日焼けの程度にもよりますが、本来日焼けはあまり肌にいいものではありません。

日焼けの原因となるのは太陽光に含まれる紫外線。紫外線は目に見えない、波長の短い光です。によれば、過度の紫外線は皮膚がん、シワやシミの原因となり、体の免疫力を低下させることが報告されています。

例) “紫外線環境保健マニュアル2008 紫外線による健康影響”.環境省. https://www.env.go.jp/chemi/uv/uv_pdf/02.pdf, (参照 2019-09-22)

その一方、紫外線は体内でビタミンDを合成し骨を丈夫にするなどの役割も果たしています。ただし骨粗鬆症などの人を除き、平均的な生活をしている人であれば日常生活で十分な紫外線を浴びることができ、とりわけ日光浴などは必要ないとされています。

人の肌は、強い紫外線を浴びたり長時間日光にさらされたりすると、表皮のメラノサイトという色素細胞がメラニン色素を生成して紫外線を遮る働きをします。このメラニン色素が肌に沈着して黒く見えるのが日焼けの原因です。

紫外線によって肌はダメージを受け、肌の細胞で「光老化」がはじまります。これが肌のカサつき、シミ・そばかす、シワ、たるみなどの原因です。

子どもの頃は皮膚細胞の代謝が活発なので日焼けしてもシミになりにくいのですが、大人になると時間が経過して肌の色が元に戻ってもこうした症状は治りにくく、またメラニン色素が肌に沈着して、ところどころシミやそばかすが残ったりする原因になりやすくなるでしょう。

レーザー脱毛は日焼けと相性が悪い

レーザー脱毛はクリニックなどの医療機関だけで施術が許された、安全性の高い医療脱毛です。しかし、レーザー脱毛の原理上「施術NG」もしくは「できるだけ避けるべき」という肌の状態があります。それが日焼けです。

レーザー脱毛は、肌に適度な強さのレーザー光線を照射することでムダ毛の生えている周辺のメラニン色素に熱を加え、毛根部分で体毛を支えたり育てたりしている組織を破壊することで脱毛を促すしくみになっています。

レーザー光には、肌の白い部分では反射されてあまり熱を発生させず、色の黒い部分で強い熱を発する特性があります。この特性を利用し、肌にはあまりダメージを与えずムダ毛の毛根部分にだけダメージを与えるというのがレーザー脱毛の原理です。

サンタンの状態の人、または「もともと肌色が強い日焼けをしたように黒い」という体質の人の肌にレーザー光線を照射すると、本来肌に反射されるはずの光まで肌が吸収してしまい、通常よりも肌が高温に熱せられてしまいます。このため施術前の医師による診断でレーザー照射量を抑えるか、場合によっては施術NGというケースも考えられるのです。

日焼けの程度が軽ければレーザー脱毛は可能ですが、その場合もやはり脱毛効果は減少してしまうでしょう。このためレーザー脱毛を希望される方は入念にUV対策をするなど、施術前の日焼けをできるだけ避けるべきです。

また、サンバーンになってしまった肌は、傷んで非常に過敏な状態になっています。このような状態でのレーザー脱毛は肌にさらなるダメージを与えてしまうため、施術は控えるべきでしょう。

脱毛直後の日焼けならOK?

レーザー脱毛は医師の手によって安全な施術が行われる医療脱毛ですが、それでも脱毛直後の肌には目に見えないダメージが残っており、過敏な状態です。日焼けによってさらなる負担をかけることはあまり望ましくありません。

ムダ毛の悩みからの開放感からか「レーザー脱毛でツルツルになった肌を、思い切り人目にさらしたい」とお考えになる方もいらっしゃるかもしれませんが、医師と相談のうえ、施術後はいつ頃からどれくらいまで日焼けしても大丈夫かについてしっかりアドバイスを受けてください。

【まとめ】日焼け前後のレーザー脱毛照射はあり?なし?

レーザー脱毛は、肌にレーザー光をあててムダ毛の毛根組織にダメージを与える脱毛法です。このため、日光などに含まれる紫外線による強いダメージを受けた状態(すなわち日焼け)では十分な効果が期待できず、さらに治療NGになる場合もあります。

また、脱毛直後のデリケートな肌を日焼けさせてしまうと、カサつき、シミ・そばかす、シワ、たるみなどを発生させるリスクが高まってしまいます。

結論として、日焼け前後のレーザー脱毛照射は控えるべきといえます。肌をさらす機会が増える夏が来る前に脱毛を済ませ、人目を気にしない夏を迎えられる人こそが真の脱毛勝者ではないでしょうか。